鍼(はり)を体に刺すというのは、慣れていない人にとってはとてつもなくオオゴトなんだと思います。

だからこそと言いますか、鍼を刺すと魔法のように痛みが消えると思っている人がいます。
 

確かに、一発で痛みが消えることもあります。

ただ「そういうこともある」というだけであって、「鍼を刺すと確実に痛みが消える」というものではありません。
 

薬だってそうでしょう?

飲んだ瞬間に効きますか?

飲んでから、しばらく経ってから効いてきますよね。
 

鍼だってそうです、整体だってそうです。

痛みが消えるように、体がちゃんと治る力を発揮できるように整えてあげる。

その結果、時間とともに体が治癒力で治していき痛みが消えていくのです。

 

痛いところに刺した瞬間に魔法のように痛みが消える。

そりゃ鍼灸師として、そんなことが可能ならどんなに良いかわかりませんよ。
 

そうなったらもう神ですよね、神さま。

世の中から痛みで悩む人はいなくなりますよね。

西暦が終わって、稲田歴が始まりますよね。AI(アフター稲田)。いま流行りのAI。

 

そりゃ、そうなれたらいいです。憧れます。

そして、そうなれるように努力はしています。生きてるうちに辿り着ける可能性は低いですが諦めてはいません。

ただ、現状、僕は魔法使いでも神様でもないんです。
 

施術直後は、施術前より楽にすることくらいしか。

数日後には治っていくように体を整えることくらいしかできません。
 

保険も使えない、病院よりはるかに自己負担の高い施術を受けるのに、期待されて来られる方には本当に申し訳なく思っています、